2024年の子ども（0-12歳）のキャラクターの商品市場は約8,661億円（キャラクター・データバンク調べ）と、キャラクター商品市場全体の5割以上を占め、23年比では100.1％と、少子化が進むなかで前年並みに推移しました。コロナ禍から脱し、ようやく正常な市場が戻ってきたと言っていいと思います。しかしながら現在の子どものキャラクター商品市場は、キャラクターやコンテンツそのものだけではなく、子どもたちを取り巻く教育、子育て、メディアなどさまざまな環境変化を影響を、これまで以上に受けていると言えるでしょう。

　共働き社会のなかで、男性の育休やオンラインワークも定着し、子育て環境も新しい段階に入ろうとしています。家事や育児の分担といった生活活動と並行して、女性のビジネス志向、男性の家族志向が高まり、子育てに関する家族の考え方をはじめ、親子でのレジャー活動やコンテンツ嗜好など、文化面、精神面においても、家族での共有構造が微妙に変化しています。

　さらに、長期化する物価高のなかで、大人は生活防衛や我慢をしつつ日常を着実にこなしながら、一瞬の小さな楽しみを糧に次へのステップを模索している状況ではないかと思います。子どもたち自身も、タブレットの普及や情報ソースの広がり、AI環境の浸透、そして小さい頃から親以外のさまざまな大人や社会と関わるなかで、情報接触や発達・成長の過程自体も、従来から大きく変化していると思われます。

　2025年度の子ども調査では、そうした新しい子育て環境やメディア環境が定着するなかでの、家族や子どものライフスタイルの変化の兆し、そしてコンテンツ嗜好の変化とその要因等について明らかにします。特に、今年度は、少子化がさらに進むなかでの子育てやコンテンツ接触、嗜好、消費の状況について、調査対象の母親層を中心にしながら、乳幼児や父親、祖父母といった周辺家族の動向も含めた幅広い視点で分析します。

　本調査はみなさまに安価にご参加いただけるよう、情報をシェアしていただく“マルチクライアント型の調査 ”としておりますので、ぜひこの機会に調査へのご参加をご検討いただけましたら幸甚です。

＊本調査は、「子どもコンテンツリサーチ研究所（CCRI）」の一環として実施いたします。同じく本プロジェクトの一環として、「第6期　子どもコンテンツフォーラム（CCF)　を25年７月～25年１1月まで開催中です。
「第6期　子どもコンテンツフォーラム（CCF）」詳細：https://www.charabiz.com/seminar_detail.php?tab=news&article_id=14773