学研ホールディングス、児童書出版大手ポプラ社と業務提携
子ども向け出版事業強化とグローバル・IPビジネスの協働展開を推進
学研ホールディングス(以下、同社)は、5月12日に、ポプラ社と業務提携契約を締結した。本業務提携を通じて、同社グループが展開する絵本・児童書や学習参考書、教室・塾といった学びのコンテンツ・サービスと、ポプラ社が有する豊富な児童向けコンテンツ・キャラクターIPとを組み合わせ、国内だけに留まらず、グローバル展開も見据え多面的な協業を推進していく。
<本業務提携の目的>
同社は、教室・学習塾運営、出版および園・学校支援をはじめとする教育事業ならびに高齢者住宅事業をはじめとする医療福祉事業を展開するグループの持株会社だ。
ポプラ社は、1947年に児童書専門の出版社として創業し、人生の糧となるような良質の本を届け、心豊かに生きる社会の発展に貢献することを企業理念に掲げている。現在は海外展開やIP事業も推進するほか、2021年度からこどもの学び事業「こどもっとラボ」を立ち上げ、教育ICTサービスにも参入した。
現在、両社が事業展開する子ども向け出版事業を取り巻く環境は、大きく変化している。先行きが見えないVUCAの時代、将来を担う子どもたちに「ワクワクする読書体験」と「良質な学び」を提供することを通じて、心豊かに生きられる社会の実現に貢献したいと考え、両社は業務提携に基づく共同関係を構築することで合意。今後は両社が有する子ども向けのコンテンツやIP、ユーザータッチポイントを組み合わせ、国内外を問わず新たな価値を創造・提供すると共に、読書・学び環境の向上や出版流通の維持強化に資することを目指す。
<本業務提携の内容>
5月12日付で契約締結した本業務提携において、下記施策の具体的な協議検討を進める。
(1)グローバル・IPビジネスの協働展開
同社が保有する絵本や児童書、学びのコンテンツと、ポプラ社の豊富な児童向けコンテンツ・キャラクターIPとを組み合わせ世界中に届けることを目指す。
グローバル展開においては、ポプラ社傘下の上海蒲蒲蘭文化発展と同社の中国拠点である学研(上海)商貿で連携し、両社の中国展開を加速させる。同時に、同社がグローバル戦略の重点エリアと位置付けているベトナムを始めとする東南アジアや中東への取り組みも幼児教育を軸に協働推進する。出版事業においても、北米・欧州版権ビジネスの協働展開を図る。
さらに、上記取り組みを通じて得られた知見を活用し、海外市場にフィットしたコンテンツ・IPの共同開発にも取り組んでいく。
(2)出版を中心とした既存事業の効率化と拡大
多様化する読書と学びのニーズに応えるべく、両社協働で、出版をはじめとする既存事業の成長を目指す。具体的には、書店プロモーションの共同実施や、DXも活用した物流・マーケティング等の改革に協働で取り組み、既存出版ビジネスの効率化とさらなる成長を図る。また、幼保園・学童保育・学校・学研教室・塾といった同社がもつ顧客とのリアルなタッチポイントを活用し、出版ビジネスにおける新たな販路開拓にも取り組んでいく。
・「学研ホールディングス」コーポレートサイト:
https://ghd.gakken.co.jp/・「ポプラ社」コーポレートサイト:
https://www.poplar.co.jp/
(2023/05/22)